「ソウルメイトと呼べる犬を持てることは人間にとって無上の喜びだと思う」
お友達に、誕生日に本をプレゼントしていただいた。
馳星周の「ソウルメイト」。
馳星周という作家、睡眠時間がとっても少なかったサラリーマン時代、なぜだかハマって読みまくった。ドロドロねっとりとしたハードボイルドが、疲れた身体と脳みそを余計に疲れさせるんだけど、なぜだか、ハマった~
その馳星周が愛犬家だとは知らなんだ。
「ソウルメイト」はいくつかの短い犬のお話しから成るご本。
最後の話しは、病に侵され亡くなってゆくバーニーズ・マウンテンドッグ。
馳星周の愛犬もバーニーズだという。
おおらかでフレンドリー、そして短命だというバーニーズ。
飼っている2頭のビーグルたちの散歩に良く行く公園で、ほぼいつも出会うバーニーズを2頭連れた老夫婦。まさに、穏やか。飼い主のペースに合わせているのか、犬たちもいつもゆったりとしてる。ちゃかちゃかハァハァのビーグルとは対極。そんな気質のバーニーズだったら、ソウルメイトとしてふさわしい、いや、ソウルメイトに、きっとなってくれるんだろうなぁ。
ソウルメイトという言葉は知らなかったけれど、犬は、いつも帰りを待っていてくれて、我慢はしても不満を表現することなんてない、癒しだけを与えてくれて、飼い主に従順な生き物だと思っていました。
これに似たようなことはこのブログにも、あっちのブログにも良く書いていますが、グーを得て、そうじゃないんだってことを、イヤと言うほど思い知らされた。いや、まだまだ思い知らされ中です。
彼がなぜ(私にとって)問題行動を取るのか、何が要因か、どうすれば改善出来るのか、犬とはどんな動物なのか、牡とは、牝とは、去勢避妊とは、群れとは…今まで興味が無かったのはもちろん、意識さえもしなかった事柄を、理解する努力をせざるを得なくなった。
飼い主の心に、そっと寄り添ってくれるような犬の存在っていいな。憧れます。
実は、昨夏亡くなったビー(17歳で他界)は、そんな犬だったのかもしれません。グーを得て、そしてビーを失って初めて、彼女がとても優しい仔だったことを知りました。だめな飼い主です。
だけど、私とグーのように、力と力、感情と感情をぶつけあって、それでも決着がつかなくて、5歳になった今でもお互いにお互いを意識して隙を狙いあう。とっても疲れるし癒しどころではないけれど、グーの態度や感情が瞬時に分かるのは私しか居ないんだ、って、最近思えるようになった。
こういう付き合い方もまた、犬と深く繋がっていると言えるのではないか。
ソウルメイトにはなれなくても、私は君には負けないよ。負けないけど、一番の味方。